不妊外来の診療内容 Contents of infertility outpatient services
一般不妊治療は従来から行われてきた基本的な治療法です。
大まかには、カウンセリングからはじまり、内診・基礎体温の測定・血液ホルモン検査など各種検査をしたうえで、タイミング法、排卵誘発法、人口受精(運動良好精子選別法:AIH)その他薬物療法(漢方療法など)を行います。
赤ちゃんが出来にくい原因や現在の体の状態を確かめるために必要な検査がいくつかあります。はっきりした原因がある場合はこれに対応していく必要があります。
基礎体温測定・各種ホルモン測定・超音波検査
● 卵管・子宮因子
超音波卵管造影検査:卵管が通っていることを超音波モニターで確認するために、”造影剤”を用いて経膣的に行います。X線による検査ではないため、妊娠の可能性がある方も受けられます。また、その周期に妊娠へのチャレンジも可能であり、卵管を広げたことにより妊娠する確率も高くなる、一石二鳥の検査です。15分程度で終わります。
● その他の因子
クラミジア抗原/抗体検査・フーナーテスト・ホルモン検査
● 男性因子
精液検査:精子の状態を詳しく検査します。院内での精液採取が可能です。(要予約)
医師の診察によってご自宅ではわかりにくい排卵日を推定し、効果的な性生活のタイミングをアドバイスします。
●夫の精子が正常である ●妻の卵管が両方とも通っている ●年齢が若い
●結婚してそれほど年数がたっていない ●できるだけ自然に妊娠したい
排卵がしにくい場合、お薬を用いて排卵を回復させ、タイミングを合わせる方法です。
内服するクロミフェン療法と注射によるゴナドトロビン療法があります。
食べ物は人の命の基本です。バランスの良い食事を摂り妊娠しやすい体づくりができるよう、管理栄養士がアドバイスします。
精子が弱い方または上記の治療で妊娠に至らない方の次のステップとしての治療です。
元気の良い精子を回収し、排卵のタイミングに合わせて子宮腔内に注入します。精液処理・人工授精・ベッドでの安静まで2時間足らずで終わります。
●不妊原因が不明(特に悪い理由がない)で、自然妊娠に至らない方
●精子の状態が思わしくない方
●フーナーテスト(精子と頸管粘液の相性)が2回以上不良な場合
●高齢の不妊症の方など
体外受精とは、体外に女性の卵子を取り出し、パートナーの精子と一緒にして受精させ、できた受精卵を子宮に戻して着床を促す治療です。
●タイミング療法や人工授精からステップアップされた方
●卵管性不妊や重度男性不妊と診断され体外受精でしか妊娠できないと判断された方